キャリアに不安を感じたときにすべきこと

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先日、あるセミナーに登壇するための準備として「キャリアに関するアンケート」を実施しました。今回はこのアンケートの回答を元に「キャリア」について皆さんがどのように考えているのかを探ってみます。

【アンケート調査について】※筆者集計
対象:某養成講座(IT系)受講者
調査対象者数:100人
回収数:32人
回収率:32%
回答者の性別:男性21人 女性11人
回答者の年齢:20代 10人 30代 16人 40代 6人
回答者の状況:在職中 22人 休職中 7人 無職 1人 学生1人 その他 1人

各質問に対する回答をいくつか抜粋していきます。

「自分自身のキャリアについて考えたことはありますか?」の質問に対して「よく分からない」「ない」と回答した人は共に20代で、それ以外の人は「ある」と回答しています。次に「キャリアについて考える時はどんな時ですか?」という質問に対してフリーワードで回答してもらった結果、回答の種類が2つに別れました。
1つ目は以下のように、自分自身の今後や将来、家族との関係など「自分」にベクトルが向いている回答です。
・今の仕事にやりがいを感じることが少なくなった時
・周囲の変化をきっかけに、現状に満足していないことを感じる時
・何者にもなれない自分に自己嫌悪している時
・今の自分が組織外に出たら今のままでは通用しないと感じる時
・子育てなどこれからの人生の転機について考える時
・将来の自分像を考えている時

2つ目は以下のように、自分が現在所属している組織や仕事、転職についてなどベクトルが「会社や仕事」に向いている回答です。
・組織内における自分の役割が変わる時
・仕事がつらい時
・職場に不満がある時
・仕事で行き詰まった時や悩んだ時
・転職を希望している時

これらの回答から、1つめの回答のように、「キャリア」という言葉を「自分がどうありたいか」または「生き方」という広義で捉える人と、2つめの回答のよういに、あくまでも目の前の「仕事」「転職」という狭義で捉える人がいることが分かりました。

自分自身のキャリアについて相談できる人が「いる」と回答した人が14人、「いない」と回答した人が18人でした。では、実際に「キャリアについて悩んだときは、どのように解決しようとしますか?」という質問に対してのフリーワードでの回答は次の通りです。
・公共の相談窓口に行ってアドバイスを求める
・先輩や家族、友人に相談する
・転職エージェントへの相談
・自ら考えたり、自己分析をして自分自身と向き合う
・サラリーマンなので自分の思い描くキャリアを送ることは諦めている

キャリアについて相談できる場所は公共の相談窓口か転職エージェント、相談できる人は自分の周囲の人たちで、それ以外は自分で解決しようと行動することが分かりました。諦めているという回答もありましたが、サラリーマンであっても自分らしく働く、思い描くキャリアを送ることは可能です。そのための支援の窓口が複数存在していること、ぜひ活用してほしいことを伝えたいと思います。

将来への不安が「ある」と回答した人は22人、「ない」と回答した人は9人、「考えたこともない」と回答した人は1人でした。また、「ない」と回答した人の年齢層は40代(全体で6人)で3人、30代(全体で16人)で5人、20代(全体で10人)で1人、「考えたこともない」と回答した人は20代でした。若い年代ほど将来への不安は大きいことが分かります。
また、「将来への不安がある人はどんなことが不安ですか?」との質問には、「何が起きるかわからないからこその漠然とした不安」「思い通り人生進むか。自分は正しいのか」「これといってやりたいことがない」「収入や健康の不安」「老後資金」「急速に変化する時代の中で、これから選択する仕事が存在し続けるか」「経験年数に応じたステップアップを続けられるか」などの回答がありました。20代は漠然とした不安や自分自身に対する不安、30代は仕事や転職、自分の市場価値に対する不安、40代は健康やお金に関する不安とそれぞれの年代によって不安要素は分類されていました。

今回のアンケートは一般的に「キャリア」についてどういう捉え方をされるのかを調査する意図もあったため、敢えて「キャリア」というワードに対して説明を付けずに実施しました。キャリアというと=転職や仕事というように捉える人がほとんどかと思っていましたが、生き方や人生といった広義に捉えている人もいらしたのでその点は意外な結果でした。
その理由として、回答者の多くの方が自身の仕事とは別に新たな学びやスキルを得ようと、自主的に養成講座に参加されていた方たちだったことが要因だと考えられます。

今回セミナーに参加して下さった方々から「キャリアについての考え方が変わった」「普段キャリアについて相談できる人がいなかったが、セミナーで質問して方向性が見えた」「キャリアについて考えるきっかけになった」などの感想をいただきました。
日々の仕事や生活が忙しく自分自身と向き合う時間や、将来について考える時間はなかなか持つことが出来ないという人も多いかもしれません。ついつい自分のことは後回しにしてしまいがちですが、時には自分自身を見つめ直し将来についてじっくり考える時間を持つことは必要です。なぜなら、人生100年時代と言われ、変化の大きなこの世の中で、自身の現在地を確認しながら、今後のキャリアの方向性を考えることで新たな気づきが得られる可能性があります。
キャリアに関するセミナーに参加する、本を読むなど、どんなことでも良いので自分自身の「キャリア」についてじっくり考える時間を作ってみて下さい。立ち止まって自らのキャリアを考え、自分の一歩を踏み出すことが、自分らしく働くことに繋がります。

篠田 幸

フリーランス
営業職から人材教育部門に異動したことをきっかけに、採用・研修・教育の業務に携わる。
営業職、事務職、薬剤師、福祉専門職と幅広い採用、教育に関わり約15年。
現在は、セミナー・研修講師(新入社員、階層別研修など)として活動中。
国家資格キャリアコンサルタント

Twitter https://twitter.com/myk_snd

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