「プロティアン」が僕を変えた理由

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「国家資格キャリアコンサルタント」の資格を取るために勉強を始めて、2年になります。
この資格への挑戦で、キャリアや働き方に関する考え方に、とても大きな変化がありました。
「国家資格キャリアコンサルタント」は通称キャリコンと呼ばれています。キャリコンの資格を取得する条件として、養成講座に通う必要があります。
最初の気づきは、この養成講座からです。養成講座での理論、実技、講師からの話し、どれもが腹落ちしました。約3か月間の毎週土曜日の通学は多くの学びと刺激に満ちていました。また、一つの会社組織に30年以上所属している私にとって、養成講座での新たな出会いは、とても新鮮でした。養成講座終了後は、実技試験対策の勉強会に参加をし、その効果もあって実技試験に合格することが出来ました。勉強会の延長でスキルアップの講座やキャリコンの交流会に積極的に参加をしました。これが更に自分の考え方に大きな変化をもたらしました。これらの体験を通じて実感していることは、自分の視野の狭さ、一歩踏み出すことでまだまだ自分を変えていける、ということです。

自身の気持ちや行動を変えることが出来た理由

35年になる自身の経験を振り返ってみます。営業から始まり、2年で挫折し、サプライ消耗品の配達と営業。会社都合で再び営業へ、やはり営業では芽が出ず。総務に変わりました。小さな会社なので、偶然に採用の仕事に出会いました。会社に入って初めて、自分にとっての適職だと思いました。採用という分野をもっと深めたい。そこで知ったのが、キャリアコンサルタントの資格です。しかし、採用の仕事も年齢的な問題だけで、外れることに。こんなに悔しいことありませんでした。
そんななかで、大きな転機を迎えます。離婚です。生活が大きく変わりました。しかし、この転機を機会にキャリアコンサルタントの資格を取ることを決意しました。資格を取るための養成講座では、自分にとっての常識を覆されました。特にダグラス・ホールの「プロティアン・キャリア」の理論には強く共感しました。
理論のポイントは以下です。
・キャリアは組織に預けるものではなく、自分で育て、形成するものである
・キャリアは昇進などの結果ではなく、生涯を通じた全過程そのものである
35年務めた会社では、常に会社や上司の評価ばかりを気にしていました。
プロティン・キャリアを知って、他人の評価がすべてでない、これからでもキャリアは変えていけると自認をしました。自分に納得が出来るキャリアを形成することの重要性を認識し、そのための一助となり得るのがキャリアコンサルタントだとも痛感しました。

キャリアコンサルタントの資格ですが、実技試験は1回で合格しましたが、学科試験はなかなか合格することが出来ませんでした。そこで、スキルアップの講座に積極的に参加をしました。コロナ過の為に、すべてオンライン開催です。これも学びに拍車をかけました。そして、「プロティアン・キャリア」と出会います。法政大学教授田中研之輔先生の著書「プロティアン」です。すぐに購入しました。偶然にも、そのスキルアップの講座で、「プロティアン勉強会」が始まりました。そのなかで、キャリアはいつからでも開発可能で、キャリア開発を通じて個人と組織のより良き関係を創っていけると学びました。そして、私にまだ出来ることがあると考えました。私は定年までのカウントダウンが始まってこうしたことに気づきました。まだ、人生は20年以上残っている。20年って長いです。その残りの人生において、他人の評価や金銭的な目的で仕事をするのではなく、やりがいや働く意味を大切にして仕事をしたい。自分自身が掲げる目標の達成を大切にすると、自分自身の満足度が高まると気づき、本当に気落ちが軽くなりました。

今後に向けて

私が所属しているのは、社員が約130人の小さな会社です。そんな小さな会社でも、1割の幹部社員以外から、不満や不平も多く聞こえてきます。そうなってしまうのは、目の前の仕事をこなすだけで精一杯の状態にあるからではないかと考えています。少しでも自分と同じように自分にとってのやりがに気付くことのの重要性に気づいてほしい。「心理的成功」に気が付けば変幻自在に生きることのきっかけになる。そして、モチベーションが上がれば、生産性が上がる。生産性が上がれば、業績があがる。そのために、ぜひ実現させたいことがあります。社内でキャリアの勉強会を行うことです。参加者の自主性を喚起することを目的としています。勉強会のベースとなる考え方に「プロティアン」の理論を活用しようと考えています。自分の立ち位置(所属)は、あえて今のままで行います。私自身が社内兼業を実践し、人事とは一定の距離を取りながら連携をして、社内のキャリア教育体制の準備をしたいと考えています。そして、社内でので兼業・副業が出来るようにすることも最終目標のひとつとしても置いています。
自分自身が第一号として、定年退職後の第二の人生も見据えて、社内・社外でのキャリア形成にを実践していきたい。為し遂げるのは容易ではなですが、まずは行動しなければ始まりません。私の願い「自分とみんなが幸せになるために」に向けて一歩を踏み出します。

松井 文男

大学卒業後、36年間システム専門商社に勤務。
国家資格キャリアコンサルタント

営業、総務、業務と幅広い経験を生かしたキャリアコンサルタントを目指している。

Twitter https://twitter.com/warm53hykkfm

プロティアン・キャリア協会からのお知らせ