パパ育休2回取得して思う地域活動のススメ

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男性育児休業の義務化

厚生労働省が「男性の育児休業の取得を進めるため、個人に取得を働きかけることを法律で企業に義務づける方針」を示したという昨年のニュースはみなさんにも記憶に新しいかと思います。
これがどのような意味を持つのか現時点で判断することはできませんが、いずれにしろ男性の育児休業はこれからもっと身近になるでしょう。複業が拡がる中で越境学習の効果・理解が認知されつつあります。育児を越境学習の場の一つと捉えなおす人がこれからもっと増えていくことが予想されるためです。
育児そのものがキャリア形成になることは前回のコラム「“子育て”というキャリアの積み方」で紹介させていただきました。ぜひお目通しください!
今回は、家事とは?育児とは?を論じたり、上手くやるコツを紹介することはしません。ちょっと視点をずらして「男性の育児休業×地域活動」を提案します。育児休業中に地域活動?と疑問に思われたあなたに最後まで目を通していただけたら嬉しいです。
まず男性の育児休業の現状を整理し、その後、僭越ながら私の経験を共有させていただきます。それから地域活動の話へと進めてまいります。

男性育児休業の現実

2020年7月31日に厚生労働省が「令和元年度雇用均等基本調査」結果を公表しました。
「令和元年度雇用均等基本調査」
その結果によると、2019年度の男性の育児休業取得率は7.48%、14人に1人の割合。2018年度の6.16%から1.32ポイント上昇しています(下図)。男性育児休業取得率の政府目標、2020年に13%、2025年に30%に対しては開きがあります。

みなさんご存知でしたか?
日本の男性育児休業制度が世界に比べて恵まれている、という事実を。
(出典:ユニセフが2019年6月に発表した報告書、先進国における家族にやさしい政策)
また、同報告書によると、日本男性が育児休業を取得しない理由は人手不足、取得しにくい雰囲気などが挙げられています。
雰囲気は一人ひとりの行動で作られるものです。真に大事なのは育児休業の目的、つまり育児休業中の時間を何のために何に使うかではないでしょうか。それは個々人、各家庭によって異なっていいと私は信じています。

育休を取得して感じた独りぼっちの危機感

私は10年前の2011年に1回目の育児休業を取得しました。私には育児休業を取得する明確な目的がありました。その目的は「仕事も家事も育児も分かち合い、共に生きるための意思表示とする」ことでした。白状しますが、この当時に越境学習の意識はなかったです。ただ、育児休業という“非日常”を楽しむことは私にとってのマスト事項でした。

実際に育児休業を取得して私が強く感じたことは社会とのつながりの希薄さです。1日のうちで会話する人数が片手で足りてしまう日々でした。子どもの健診や予防接種に夫婦で行っても、知り合いはいませんでしたし、周りにはパパも見当たりませんでした。いわゆる“ぼっち”でした。定年後の生活がこの状況になるのは避けねばと私は密かに危機感を覚えると共に自分の居場所と言える場所を定年までに創ろうと決意もしていました。これが今の私にとっての原体験となっています。だからこそ、私はあなたにもより多くの人とのつながりを早い段階で作ってほしいと願っています。

地域活動参加のメリット

なぜ地域活動を提案するのか。参加するメリット3つをご紹介します。1つ目、育児休業中にも社会とのつながりを作ること。これは越境学習にも居場所づくりにもつながります。2つ目、仕事やこれまでに培った経験・スキルを活かせること。名簿などを手書きで管理していることもあります。EXCEL・WORDを活用した効率的な推進、幅広い情報収集、様々な価値観の方との調整、新たな課題発見とその解決など、あなたの活躍の場は多くあります。3つ目、実は一番大事にしていることです。地域は子どもが活動するメインの場であること。地域への貢献活動は、子どもたちを安心して生み育てるための環境を整えることでもあります。子どもたちを安心して生み育てられる環境を整えるために取りうる手段は、家事や育児の負担を夫婦で分かち合うだけではないと考えます。

私は長男が小学校に入学するまで地域活動に積極的ではありませんでした。それまで子ども自身にばかり目が向いてしまい、地域のことは気にならなかったのです。先々のことや周囲との関係性をあまり意識する機会がありませんでした。恥ずかしい限りですが、町会のお祭りなど恩恵を与るばかりでその恩恵がどのようにもたらされているかにまで私の考えは至っていませんでした。
あらためて、なぜ地域活動なのか。なぜなら、あなたの愛するお子さんが遊ぶ・学ぶ・成長する、その場が地域だからです。地域にどのような人がいるかご存知ですか?お互いに頼りにできる方はいらっしゃいますか?子どもにとってどこがどの程度安全か把握されていますか?繰り返します。地域は子どもの活動が行われるメイン会場です。地域環境が子どもに与える影響は大きいのです。
また子どもにとって一番身近な存在である親が地域に関心を持っていること自体が、子どもの安心感につながることでしょう。さらに、子どもの居場所、親の居場所を地域に作っておくことは、子どもにとっても親にとっても何かあったときの大きな安心材料ともなります。

地域活動の具体例

では、どのような地域活動があるでしょうか。町会・自治会などの活動、NPO・自治体などでのボランティアやプロボノがパッと思いつきます。町会・自治会の活動は回覧板などに目を通してみましょう。ボランティアやプロボノはインターネットですぐに検索できますし、自治体の広報誌にも募集の記事が掲載されていたりします。
私自身は、現在消防団、小学校PTAでの副会長、小学生ソフトボールチームのコーチのお手伝い、小学生サッカーチームのコーチのお手伝いをしています。子どもの消防少年団入団と同時に私も消防団に入団し、2番目の子が小学校に入学するタイミングでPTA役員に立候補しました。様々なご縁がつながっての今のこの状況で、初めから意図していた活動していたわけではありません。過去には子ども食堂のボランティアや、自治体の男性子育て支援策(啓蒙冊子づくり)に参画させていただいたこともあります。

いかがでしたか?子どもに善し、家庭に善し、地域に善し、自身にも善しを狙ってみました。
直接的な家庭内の家事・育児に加えて、仕事のスキルやこれまでの経験を活かせる地域活動という手段での学びと社会貢献を検討してみるのはいかがでしょうか。
あ、もちろん育児休業に関わらず地域活動の時間を作ることはおすすめです。

碓井 英司

碓井 英司

会社員/キャリアコンサルタント(企業領域)
小学校PTA副会長/消防団員
夫/3児の父

一人ひとりの「らしさ」にあふれる社会をつくるため、個人と個人、個人と組織、組織と組織の関係性をより良くすることにチャレンジしています。関係性の改善が「らしく」いられる場づくりにつながると信じて。

Twitter https://twitter.com/usuieig

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